(抗生剤の正しい飲み方)

むかしむかし、あるところに「にんげん村」という村がありました。そこに住む人たちは、いつも元気にくらしていましたが、あるとき「乾いた風」が村にふいてきました。この風がふくと、鼻やのどの粘膜がカラカラに乾いてしまい、体の守りが弱くなってしまうのです。
するとどうでしょう。「びょうげん島」に住む細菌鬼たちが、「いまだ! いまこそ にんげん村を攻めるのじゃー!」とやってきました。細菌鬼たちは、鼻やのどから体の中に入ってきて、いたずらばかり。熱を出させたり、咳をさせたり、体を弱らせたりしてきます。
困った村人たちは、お医者さまに相談しました。すると、お医者さまは言いました。
「よし、これは桃から生まれた正義の味方『抗生剤ももたろう』にたのむしかない!」
こうして、抗生剤ももたろうは、 体の中に入ってきた細菌鬼たちをやっつけに出発しました。ももたろうは、キジ(熱冷まし)、サル(咳止め)、イヌ(痰きり)といっしょに、きちんと決められた時間に村人の体の中へ現れて、細菌鬼たちをバッタバッタと退治していきます。
でも、ある村人が言いました。
「もう体が楽になったから、ももたろうは帰っていいよ。」
すると、まだ残っていた細菌鬼たちが大笑い!
「ふはは! ももたろうがいなくなれば、また悪さができるぞ!」
そして、細菌鬼たちはどんどん強くなり、前よりも手ごわくなって戻ってきました。なんと、ももたろうの力がもう効かなくなってしまったのです。これを「たいせい菌」といいます。
お医者さまは言いました。
「抗生剤ももたろうは、きちんと決められた回数を飲んで、最後まで戦いぬくことで、細菌鬼をぜんぶ退治できるんです。自分の判断で途中でやめてはいけませんよ。」
そこでお医者様はスーパー抗生剤ももたろうをさがしてきてくれました。
そして村人たちは、スーパー抗生剤ももたろうの力を信じて、今度はしっかりと最後まで飲みきりました。細菌鬼たちは、ついにすべて退治され、にんげん村にはまた平和がもどりました。
ただし、ももたろうには「細菌退治」はできても、「風邪」や「インフルエンザ」、「コロナウイルス」は退治できません。ウイルス鬼たちは、ももたろうには効かない相手なのです。だからお医者さまは、どんな敵が来たのかを見極めて、ももたろうを呼ぶかどうか決めるのです。
そして、こういいました。
「まだウイルス鬼は、てごわいがウイルス鬼がにんげん村に入ってこないよう、普段から体の守りをかためよう!」
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まとめ
• 乾燥すると体の守りが弱くなり、細菌やウイルスが入りやすくなります。
• 抗生剤(ももたろう)は、細菌(鬼)を退治しますが、ウイルス(鬼)には効きません。
• お医者さんが決めた量・回数を、最後まで飲みきりましょう。
• 自分でやめると、抗生剤が効かない「たいせい菌」が出てきて、大変なことになります。
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